
高校生の皆さんへ!
おそらくこの記事にたどり着いた皆さんは学科選びに悩んでいることでしょう。
自分が高校生のときも同じように悩み、その中で一つの学科を選択し、とある大学のある学部に進学しました。
正直に言いますと、このとき学科を選んだ理由は「面白そうだから」という至極単純な理由でした。
理学部とか工学部とかそういうことを考えず、単純に面白そうだからという理由で進学先の学科を決断しました。
その選択に今のところそこまで後悔はしてません。というか未だに自分にとってどの学問が一番合っているのかわかってないのが現状です。
ただこの考え方、アカデミックの道に進むでもなく普通に就職したいと思っている人は少し気をつけた方がいいかもしれません。
大学の学科選びの延長線上にあるのが就職活動です。
自分は就職活動を通して、学科選択の重要性を大きく感じました。
高校生が学科選択をする際、なかなかその先にある就活のことまで考えないと思いますが、そこまで含めて考えることは必要です。
今回は理系における学科選びの重要性、学科ごとの特徴、そして自分からのアドバイスを述べていきたいと思います。
目次
理系における学科選びの重要性
就活に学科による違いはある?

まずもって就活において学科ごとの違いはあるのでしょうか?
答えをいってしまえばあります。
これは需要と供給を考えてみれば容易に理解できることでしょう。
企業とは利益を生み出し続けることを求められる団体です。
利益を生み出す方法は色々ありますが、メーカーはモノを売ることで利益を生み出しています。
モノを売るためには製品を作らなければいけないですよね。
今の時代、モノを作るなら機械の使用は避けては通れません。
そのため、例えば機械学科出身者はどのメーカーにも需要があります。
また、電気学科も同様に電気を使わないメーカーはないと言っても過言ではないため、企業は電気系の人材を求めています。
また、これからはIOTの社会になっていくと言われている通り、情報系の技術者の需要も高まってきています。
一つ例を出すと、とある化学メーカーは電気、機械系出身者のためのパンフレットを特別に作成していました。
このように一見ほとんど関係のないような企業でも上記の学科出身の人材は求められているということです。
一方、就活において一般に不利とされているのが、理学系の学問です。
物理系や化学系、生物系、数学系などですね。
当然企業からしてもこういった専攻の人たちを求めていないわけではありませんし、就職が出来ないわけではありません。
ただ、企業が理学系の人材を求める絶対数は機械情報電気と比べると圧倒的に少ないのが現状です。
研究職なら強みを活かせるのでは!と考えるかもしれませんが、企業における研究職の割合はとても低いです。
メインはモノを作って売ることですから、どうしても研究職よりは開発職の割合が多くなります。
このように需要と供給を考えると学部によって就活の難易度に違いが出るのは極めて妥当です。
企業は学科は関係ないというけど本当?

ただ企業はそんなことは言いません。
そりゃそうですよね。「うちは理学系の人はほとんどとりません!」なんて言ったら優秀な人材を取り逃がしてしまう可能性があります。
そういう優秀な人たちは別にいいんです。どうせ内定取れるんで。
問題はそれ以外の人ですよね。
要は自身が専攻している学問の人材を企業がどれだけ求めているかによって就活の難易度が変わってしまうのです。
学科の選択が就活において大切かわかってくれたと思います。
学科選択間違えたらリカバリー出来ないの?

ただ、自分の専門以外の仕事に就くことが絶対無理ということはありません。
というか大学での研究内容と仕事でやることが100%一致することはほとんどないでしょう。
ただ、例えば化学科出身なら化学の人間、電気系の出身なら電気の人間として見られ、それに応じた仕事を割り振られることがほとんどです。
よって学科選択を間違えてもリカバリー出来ないことはないが、大変難しいと言わざるを得ません。
学科ごとの特徴
それではここからは主要な学科について簡単に特徴と将来的に就く仕事について述べていきたいと思います。気になる学部はちゃんと自分でもっとしっかりと調べてくださいね。
数学科
数学科は当然ですが数学について極めていきます。
高校の数学とはレベルが段違いです。数学科の言っていることは基本他学科の人にはわかりません(笑)
就職は数学の先生になる人が多いですね。銀行に就職する人なんかもいます。
基本的には就職の幅は狭まってしまうのでそこら辺は注意してください。安易な気持ちで進学することはお勧めしません。
物理科
広く物理について学習します。
一言で物理と言っても学習する範囲は本当に幅広いので、広く教養を獲得できることはメリットでしょう。
ただそのようなジェネラリストよりはスペシャリストの方が企業には求められる傾向にあるので、就活は少し大変かもしれません。
個人的にはやりたいことが決まっていない人向けかな?とは思います。
化学科
化学について学習します。化学を極めたい!ならここしかないでしょう。
というか他学科だとなかなか化学を極めるというのは難しいですよね。生物系なら化学も勉強しますがメインではありませんし。
やはり就職という観点から言えば化学系の会社に就職することが多いです。
素材メーカーとか化粧品、製薬等ですね。
こういったメーカーに就職したい!という明確なビジョンを持っているならば化学科はうってつけだと思います。
生物科
生物科って近年人気ですよね。
バイオ系の進歩や医療への興味関心の向上が背景としてはあるのでしょうか。
しかし就職という観点から見るとかなり厳しい学科です。
というのも需要と供給のバランスが取れてないんですよね。
バイオ系の人材を求めている会社ってそんなに多くないんですよ。
まあ普通に考えてくれればわかると思います。モノづくりをする企業で生物系の知識が必要なところなんて限られてきますから。
医療とか製薬とかは生物系の人材も求めてそうですが、結局それならそれらを専門に研究してきた人を優先して取ると思うんですよね。
要はバイオ系って就職活動時に他の就活生と比べてアピールしにくい、差別化がしにくいんです。
とはいえ個人的にバイオ系の発展は願っているので、もっとバイオ系の人材が活躍できるような会社が増えてきてもいいんじゃないかな、とは思っています。
機械科
機械科は神です。メーカーならほとんどいけるんじゃないでしょうか?
だって今のご時世モノづくりで機械使わないことなんてないでしょう?
どこいっても重宝される人材になりますよ。
少し冒頭でも述べましたが、機械系だから機械メーカーに限定されるわけではなく、例えば化学メーカーに就職することも可能なんです。
だから後から就職の方向性をリカバリーすることが可能なんですよね。
機械が好きなら迷わず進学しましょう。
電気科
電気も機械科同様どこからも重宝されますよ。
電気メーカーはもちろんのこと様々なメーカーに就職することが可能です。
昔から電化製品が好きとかで電気に興味があるのなら十分に選択する価値はあると思います。
情報科
情報系は近年需要が高まってきています。
AI技術の進歩などは将来確実に社会全体を変えることは各会社十分認識しているため、将来的にどんどん需要が高まってくることでしょう。
今後はどの会社でもIOTを避けて通ることは出来ません。個人的には将来性を考えると、一番お勧めできる学部です。
高校生のうちではなかなかプログラミングに触れる機会はないかもしれませんが、そういったことに興味があるなら是非進学を一考してみてください。
建築科
建築科は少し特殊な学部です。
就職する際にはほぼほぼ建築関連の職に就くことでしょう。
専門性がとても高いので各大学のHPなどを参照してどういったことを研究しているのかしっかりと確認しておいた方が良いのではないでしょうか。
薬学部
言わずもがなですね。薬関連の職に就くことが多いです。
ただメーカーで創薬の研究職というのはかなり就職難易度が高いことは覚えておいてください。
もしかしたら創薬したいのに薬局で働くことになるかもしれない。そういうリスクもある学部です。
入りたいと思っている大学の就職実績がどうなっているのか。しっかりと確認しておいた方がいいかもしれませんね。
将来君は何をやりたいのか?

特定の企業に行きたいだけでは意思としては弱い
もしかしたら高校生の皆さんにはいきたい企業があってそこから逆算して学科を選んでいるかもしれません。
ただそれだと学科を選択する意思としては弱いです。
企業は様々な専門家が集まっている団体で、電気メーカーだからって電気系の人材だけを取っているわけではありません。
あなたはその会社にどういった学問領域を活かしてどう貢献していきたいのか?
そこまで考えて学科選択が出来たらベストでしょう。
社会にどう貢献していきたいのか
要はあなたが社会にどう貢献していきたいか?ということです。
電気や機械、はたまた化学、素材、どういった点から会社に貢献していきたいのか。
そういった自分のキャリアをしっかりと考えていきましょう。
高校生のうちにこんなん考えられないよ!と思うかもしれません。
僕もそう思います(笑)こんなんを高校生に考えさせるのは酷です。
でも現実問題として考えなければいけないことなんです。
是非とも周りにいる大人たちに会社のこととか仕事のこと、聞いてみてください。
それで将来の自分がイメージできるようになれば後悔することのない人生を送ることができるでしょう。
出来れば研究室が何をしているかまで調べられればなお良い
ここで一つ学科選びのポイントですが、行きたい大学の学科にどういった研究室があるかは調べておいた方が良いと思います。
最先端なことをやっているので内容はチンプンカンプンかもしれませんが、大学側もわかりやすく書いてくれているはずです。頑張って読んでみましょう。
というのも理系大学生にとって研究室ってとても大事なんですよ。同じ学科でも研究室が違うと全然違う内容を研究しているってことが普通です。
そこでの研究内容が就職に直結することも少なくありません。だからこそ学科選びで研究室まで見ておくことはとても大切です。
単純に興味関心をそそられる研究室があったなら、その学科はもしかしたら自分に合っている研究室かもしれませんね。
まとめ
なんでこんな記事を書いたのかというと、世の中の企業と人材のミスマッチを少しでも減らしていきたいと思ったからなんです。
学科選択をする段階で企業の幅が狭まり、自分の生きたかった会社に行けないなんで悲惨もいいところです。
まずそういった人材を一人でも減らしていくことが今後の日本の技術力の発展に繋がっていくのではないかと思います。
とにかく言いたいことは理系にとって学科選びはとても大切です。
慎重に、そして後悔のない選択をしていきましょう!
後もしかしたら各学科の認識に誤りがある可能性もあります。もしもこの記述はおかしいんじゃない?というものがあったらコメントしてくれると幸いです。
また、質問などあればコメントまでお願いします!出来る限り回答していきます。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!
みなさんこんにちは!なっくです!