
今回は新卒で大企業に就職した筆者が、就職して半年で感じた大企業のメリット・デメリットについて紹介していきます。
大企業に入ると幸せになれる、と言う時代は終わりを迎えていますが、それでもなお大企業への根強い人気は健在です。
就活でも大企業ばかり受ける所謂「大企業病」の人もいるのではないでしょうか?
そんな方たちのために、実際に大手企業で働いている筆者の生の声をお届けします。
ちなみにどれくらいの大企業かというと、就職四季報が発表したある年度の「採用者ランキング」でTOP30に入っているくらいの規模感で、恐らく皆さんも知っている企業です。
それではまずはメリットから紹介していきます。
目次
メリット

研修体制は整っている
研修はバッチリです。しっかりやってくれます。
外部の講師を呼んだり、グループ会社の専門家からビジネスマナーを学べたりします。
社会人として走り出す第一歩をしっかりとサポートしてくれるのは非常に有難いです。
まあ今思えば「この研修はいらないだろ…」というのもありましたが、総じて言えば良いものだったと思います。
いきなり仕事やってくれって言われても困惑しますしね。
福利厚生がかなり充実
大企業の最大のメリットかもしれませんね。
私の会社であれば、新人は社員寮に入れます。
家賃は光熱費等込みで¥25,000ほどです。格安!
朝、夜は有料ですが食事も出てきます。(朝食¥200,夕食¥400)
昼も社員食堂で食べるので、料理する必要がないのは有り難いです。
また、洗濯機、掃除機も共用でありますし、トイレ、風呂は共用なので掃除の必要がありません。
正直本当に快適です(笑)
なんだかんだレベルの高い先輩方
大企業ともなるとレベルの高い社員の方は多いです。
先輩の中には東大の首席だった方もいます。
東大ってだけで凄いのに、首席ってどういうことでしょうか(笑)
また、明らかに処理速度の早すぎる方や、「どこからそんな情報得てくるんや…」ってくらい色々知っている方がいるなど、多様な人材と触れることができます。
若いうちから色々な個性の方と仕事が出来る環境はとても恵まれていると思います。
会社が安定している
会社が安定していることによる恩恵はありますね。
特に新人が即戦力とは捉えられないため、学ぶことに集中出来るというのはデカいと思います。
これが大きくない企業だと、1年目から戦力として考えられ、大変なのではないでしょうか。
しっかり基礎基盤を固められるのは良いことだと思います。
さて、ここまで良いことばかり書いてきたので、そろそろデメリットも書いていきましょう。
デメリット

意味のない仕事が多すぎる
何ていうか「これ本当に必要ですか?」っていう業務がいくつかあります。
例えば安全関連の仕事。
もちろん安全が一番大事だというのは同意です。そこを否定するつもりはありません。
でもだからといって安全のためだから、という理由でなんでもかんでもやらせるのは違うと思います。
例えば、安全のビデオを見なければならなかったりするんですが、本当に意味ありますかねそれ?
市の安全に関する資料の読み合わせとか皆で集まってやる必要ありますか?
他にも、何をするにしても申請を通す業務が多すぎます。
ディスプレイを買いたいだけなのに、色々な申請で1ヶ月かかったときはちょっと呆れました。
大企業でルールがしっかりしている分、その辺のスピード感には欠けるかもしれませんね。
判子リレーとか言う無駄な作業
先ほどの話と少し重複しますが、判子リレーって本当に意味あるんですかね?
6人くらいから判子をもらわなきゃいけない資料とか「これちゃんと全員見てるんか?」って思っちゃいます(笑)
それに未だに判子を必要とする資料が多いことも面倒さに拍車をかけています。
Excelで作成した資料を印刷し、判子をもらった後に再度スキャンする作業とかアホらしすぎませんか?
まあワークフロー化が進んできてはいるんで多少は昔よりかは改善されているのでしょうが…
てか誰かこのネット社会にあった判子レベルの証明性を持つ何か開発してくれませんかね…
昇進のための椅子取りゲームが見るに耐えない
大企業の昇進は椅子取りゲームです。
人の数に対して、ポストが十分にあるわけではないので、それを狙った醜い争いが起こっています。
こういうのは政治的な側面が大きいんで、優秀云々よりどれだけ上の人に気に入られるかなんですよね…
日本らしいとは思いますが、自分も将来この波に飲み込まれるのかな、と思うとあまりいい気持ちにはならないですね。
安定している反面、夢がない
今一番悩んでいるのはここかもしれません。
安定しているというのは逆に言えば夢がないのです。
ここで言う僕にとっての夢は高収入を得るということです。
例えばですが、今の会社で本気で仕事に打ち込んで、優秀な技術者となったとします。
当然その先に待っているのは昇進ですが、ここでも夢のない現実が待っています。
まず、一生技術者として生きていくなら、年収はある程度でストップしてしまうでしょう。
ある程度上の役職につくと、人を管理しなければならなくなるため、技術一本で仕事をしていくとなると昇進を諦めなければならなくなるからです。
この時点で、技術者一本で高収入を得るというのは無理ということになります。
じゃあ管理職になればいいじゃん、となりますが、上司の仕事を見てるとあの仕事をやりたいとは思えません。
優秀な技術者である上司がチームのメンバーの勤務時間管理等の雑務をやらされているのを見ていると、本当に自分の目指す道がここなのか、と感じてしまいます。
せっかく技術を磨いて昇進したのに雑務に追われるなんてバカげてませんか?
しかも、そこにたどり着く頃にはもうおっさんですよ。年功序列ですからね日本社会は。
いや本当に夢がない。今努力してこの会社で昇進することで一体何が得られるのか。
こういうことを言うと「お前は年収のことしか考えてないのか」とか思う人もいるかもしれませんが、そうではないんですよ。
僕は努力に見合う成果が欲しいのです。それもやりがいとかいう曖昧なものではなく報酬という目に見える形で。
それが努力の源泉になるしエネルギーになるじゃないですか。
この日本的経営じゃそりゃ日本の技術力は落ちますよ。技術者一本で億稼げる可能性があるならやる気もでますがね。
まあこればっかしは大企業って言うよりは日本の会社全体に言える話なのかもしれませんが…
もっとエキサイティングな場所で、自分の腕一本登り詰めることが出来る場所はないのかな…と最近は感じています。
とは言えまずは自分の腕を磨かなければ話にならないので、とりあえず30歳まではここで技術を磨こうと考えていますが。
その後どうするかはわかりませんけどね。
最後に
最後はかなり批判的になってしまいましたが、まだ社会人としてひよっこな自分にとっては、大企業の安定性や、研修の充実ぶりには本当に感謝しています。
金銭的な面で生活に困ると言うことはないですし、贅沢しなければまず不自由することなく暮らせます。
だからこそ、今技術を磨いておかなければ、と考えています。
そういう意味でも、ファーストキャリアが大企業というのは悪くない選択肢だとは思いますよ。
その後どうしていくかの判断は人それぞれですけどね。
就活生の方は、そういった就職後のことまで含めて会社選びが出来るといいかもしれませんね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
みなさんこんにちは!なっくです!