
突然ですが僕はこの記事を書いている現在、大学院に所属しています。
理系なので当然(?)研究室に所属しており日々研究に勤しんでおります。
さて、この研究室ですがその実態はなかなか表に出ないのが現状で、高校生の方などは理系に進むとどういう毎日が待ち構えているのかよくわからないことでしょう。
そこで今回は現役院生の僕が研究室生活と、そこから感じたブラック研究室の見分け方について紹介していきます。
※もしも、「大学院進学を迷っている」という人がいるなら、まずはこの記事から読みましょう!以下の記事は筆者が社会人になってから感じたことを書いているので、大学院にいた頃とは考えも変わっています。両方の記事を読んで、どんな道を選択することが一番自分に合っているか、しっかり考えていきましょう。(2020/5/9追記)
理系は大学院に行くべきか?大学院卒が社会人になってから感じたこと
日々の研究室生活
研究について
研究内容は各々テーマを教授から与えられ、それについて自分で方法を考えて研究を進めていきます。
その方法を調べるために世の素晴らしい研究者達が出している論文を読んでいくのですが、当然書いている言語は英語です。
なので理系にも英語は当然必須となってきます。
英語は勉強しておいて損はありません。苦手意識がある人はしっかり勉強しておきましょう。
また、自分自身の研究以外にも勉強会や論文紹介のゼミなどがあったりします。
これらのタスクをこなしているとあっという間に1日が終わってしまいます。
よく「そんなに長い時間研究室にいて何してるの?」と聞かれますが案外やることはあります。
研究なんてやればやるほど謎が深まっていきますしね(笑)
それで研究成果が出たら学会発表です。
著名な学者たちに自分の拙い研究成果を発表するのです。
学会発表って聞くとすげー!ってなるかもしれませんが、なんだかんだ学会発表くらいまでは何とかやれるようになります。
それに出張での発表だと出張先で美味しいものとか食べれるので結構学会が楽しみでもあります(笑)
他大学の友人も出来ることもありますし学会はとても有意義な場所です。
研究室のシステムについて

研究室のシステムはそれぞれの研究室毎にまちまちです。
例えばコアタイム一つとってもある研究室、ない研究室があります。
1例として僕の研究室についてお話ししましょう。
まずコアタイムは平日は9:00から20:00、土日は10:00から17:00です。
「長っ!」と思うかもしれません。実際長いです。
でもやることいっぱいあるんで暇ってことはそんなにありません。
それになんだかんだ慣れてきちゃうんですよね。
こうして社畜は生まれるのでしょうか。
でも、これだけの長時間労働が黙認されているというのも、おかしな話だとは思いますが。研究室って治外法権なんですよね。教授が絶対ですので。
後、これは化学系の人向けの話になっちゃいますが、化学系は基本的にコアタイムが長いです。これは一つ一つの実験に時間がかかるからです。
他の研究室を見ても、コアタイムが21時までとかザラです笑
化学系に進む場合はそこは覚悟しなければならないでしょう。
ただコアタイムが終わっても結構研究室に人は残ってます。
やることが終わらないんですよね…本当にやることがいっぱいあるんです。
さて、話を戻しましょう。
人数は15〜30人ほどの研究室が多いでしょうか。
毎日同じメンバーと過ごすので絆は深まりますね。
僕は同期とよく昼飯食べに行きますよ。
また、ゼミ合宿もあります。
大学のセミナーハウスを使ってゼミ発表をそれぞれするのですが、お楽しみのレクの時間もあります。
僕は今年は海の近くだったので泳いできました(笑)
BBQもしましたし、なかなか楽しめました!
研究室で身につく力

まず研究力はつきます。(研究力ってすごくフワッとした表現ですが笑)
研究はトライアンドエラーの繰り返しです。
その効率の良い進め方を身につけるためには何回も失敗するしかありません。
そういう意味で大学院進学は理系には必要でしょう。
失敗という経験は社会に出てからはなかなか難しく、学生のうちにたくさんしておいた方がいいからです。
もちろんその辺は企業もわかっているので、研究、技術の人を採用するときにはほぼ院卒の人をとります。
研究、技術系の仕事をしたい方は院に進むことはほぼ必須となってきています。
また、プレゼン力もつきます。
素晴らしい研究だとしてもプレゼンが下手くそだと相手に何も伝わらず意味がありません。
研究室に入れば発表しなければならない場面がたくさん出てきます。
最初は教授、先輩にめちゃくちゃスライドを訂正されますがだんだんその訂正も少なくなってきます。
卒業するころにはみんなかなりのプレゼン力を持つことになるでしょう。
後、これは個人的に思うことですが、社会に出る前にあまり仲良くない人と一緒に日々を過ごす術を身につけることは大切だと思います。
社会に出ると言葉は悪いですが嫌な奴と過ごすことも出てくるでしょう。
その予行演習を研究室でしておけば今後生きていく上で役に立つのではないでしょうか。
ブラック研究室を見分けるために大切なこと

僕が思う一番大切なことは教授の人柄をしっかりチェックすることですね。
他の研究室の話を聞いていると思うのは、ほんとに研究室は教授のさじ加減一つでゆるくもきつくもなる、ということです。
正直厳しくても親身に見てくれるならいい研究室だと思います。
最悪なのは放置系の研究室ですね。
指導してくれないので当然研究スキルも身に付かず、研究が進まないために卒論が書けないで留年して行った人もいました。
教授が研究室メンバーに対してどのように接しているのか。これが最も大切なことです。
その次に研究室の雰囲気ですね。悲しいことですが、そりの合わない先輩は一定数います。
そういうことを含めて研究室の雰囲気が自分に合うかはしっかりリサーチしましょう。
もちろん研究室がどのような研究をしているかは大切なことですよ。
ただ、分野が同じならそこまで神経質になって選ばなくても良いとは個人的に思います。
例えば化学なら、有機化学研究室の中でどの研究テーマが自分にあっているのか…などで悩むのはあまり意味がないということです。
有機化学と無機化学とか分野が違うのであれば悩むべきだとは思いますが…
なぜかというと実際に研究してみないとその研究の面白さなんてまったくわからないですし、結局就活のときには「有機化学」でひとくくりにされてしまうからです。
なら自分に合った雰囲気の研究室選んだ方が良いと思いませんか?
少なくとも僕はそう思って、自分に合った雰囲気の研究室を選び、後悔なく研究することが出来ています。
まとめ
研究室は正直いってしんどいです。
自由な時間が本当にありません。
僕も趣味のプロ野球観戦がほとんど出来てません。
でもそれだけ学べるものがあります。
これは文系に進んだ人には絶対に出来ない体験です。
是非とも理系に進んで、そして良い研究室に入って自分を高めていってください!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
みなさんこんにちは!なっくです!